貝類の中でも栄養豊富で知られる牡蠣は、牡蠣フライや鍋の食材としても大人から子供まで人気の食材です。
そんな牡蠣ですが、市販されている物は一種類だけではなくいくつか種類があって、その旬というのも種類ごとに違うもの。
日本には約25種類の牡蠣が生息していると言われていますが、市場によく出回っているのは真牡蠣と岩牡蠣という2つの種類です。
今回は、その代表的な種類である真牡蠣と岩牡蠣について、解説してみましょう。
ユミ
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牡蠣の旬は冬のいうのは実は真牡蠣に限っての事
まず、一般的に知られている知識として「牡蠣の旬は”R”が付く月」というのがあります。
これは英語で月名に”R”が付く9月~4月のことで、秋から春先にかけてが牡蠣が美味しい時期になるということです。
秋頃から栄養を貯め込み、冬の寒い時期が一番の食べ頃ということもあり、牡蠣の旬は冬と言われています。
しかし、この法則が全ての種類の牡蠣に当て嵌まるというわけではありません。
この法則が当て嵌まるのは、一般的に流通している真牡蠣という種類に限定したもので、岩牡蠣などは真逆の夏が旬となっています。
これには真牡蠣の生態が関係していて、真牡蠣の産卵時期が5~8月であり、1回の産卵で蓄えた全ての栄養を使って大量の卵を産卵します
つまり、この時期になると、産卵によって冬の間に蓄えられた栄養が全て出ていってしまうのです。
結果、夏の真牡蠣は栄養が無くなりうま味も少ない水っぽい牡蠣になってしまうというわけです。
ユミ
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夏に旬を迎える岩牡蠣とは?
では、夏に旬を迎える岩牡蠣というのはどのような種類の牡蠣なのでしょうか。
岩牡蠣は、真牡蠣と同じように日本全国で養殖されていますが、日本海側に多く山形~石川県にかけて多く生息しています。
元々は、天然の岩牡蠣が獲れる地域や養殖地だけで食べられていた牡蠣ですが、昨今の養殖技術の向上によってその生態からも全国的に広まった種類です。
現在では養殖も盛んになっていますが、真牡蠣に比べると養殖量は少なくあまり店頭に並ぶことはないため、岩牡蠣の存在を知らないという方も多いのです。
その大きさは真牡蠣よりも大きく、その大きさは個体によっては2倍~3倍にもなり、外敵の多い5~10mの岩場に生息するため、殻もその名の通り岩のようにごつごつとしており、硬く大きくなっています。
産卵期は、真牡蠣と同じく5月くらいから始まりますが、岩牡蠣の方が長く個体によっては10月ぐらいまで産卵を行うこともあります。
ユミ
真牡蠣と岩牡蠣の違いってどんなところにあるの?
真牡蠣と岩牡蠣の違いですが、同じ牡蠣ではあってもかなり違いがあります。殻の形や大きさなんかも違いがありますが、産卵についての生態が大きく違います。
産卵期の仕組みは旬にも大きく影響を与えていて、真牡蠣の産卵期は5月~8月、岩牡蠣も同じく5月~9月頃となっていますが、その産卵の仕方が違います。
真牡蠣が1回の産卵で全ての栄養を使ってしまうのに対し、岩牡蠣は複数回に分けて少しずつ産卵を行うため、産卵をしてもそこまで栄養が消費されません。
そのため、産卵期であってもしっかりと栄養を貯め込んでいるので、夏場でも美味しいというわけです。
また、味についても多少違いがあって、真牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるのに対して、岩牡蠣は「海のチーズ」と呼ばれています。
岩牡蠣の方がうま味が濃いため、人によっては岩牡蠣の方が美味しく感じるという方もいるでしょう。
ユミ
あとがき
美味しい牡蠣を楽しむのであれば、牡蠣の種類はとても重要です。
真牡蠣と岩牡蠣の違いをしっかり把握して、時期に合った牡蠣を食べるようにしましょう。
大きい牡蠣ほど美味しいというのは嘘?本当の牡蠣の美味しさとは? 生食用の牡蠣と加熱用の牡蠣ってどんな違いがあるの?
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