鶏肉を生で食べると腹痛や下痢で病気になる?危険って本当?

鶏肉

鶏肉を食べさせる専門店はもちろんのこと、旅館のお夕飯やら、居酒屋の1メニューとして、お店によってはお通しなんかで、鶏わさや鶏のたたきを食した機会がある方も多いのではないでしょうか。

実は、それってかなり危険を伴っているのご存知ですか?

鶏肉を生食することで起こりうる、食中毒、その症状、治療法、その他の生肉の危険性をお伝えしたいと思います。

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鶏肉を生で食べると危険だと言われている理由は?

鶏肉

漠然と鶏肉を生で食べたら、食中毒を起こす危険性があるのかなあと考える方もいらっしゃるかと思います。具体的な菌の名前までは分からない方が多いですよね。

次にお話しする「カンビロバクター」は、鶏肉で食中毒を引き起こりうる確率が一番高い菌です。

元々、消化器に生息している菌で、にわとりを食肉用に加工する際に、腸管を傷付け、その菌が付いた調理機具を使うことで、鶏肉の表面に菌が付くのです。

実は、新鮮であればあるほど危険性が高く、出る症状も酷くなる傾向があります。

この知識のない料理人が、「新鮮であれば、問題ないだろう」と安易に考え、鳥刺し、鶏わさ、たたき等の生や半生状態で料理を出すことで、起こります。

もちろん、家庭で生焼けのソテーや唐揚げを出してしまい、それらを食べたことで起こる場合もあります。調理者はきちんと火が完全に通っているか、確認が必要ですね。

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カンピロバクター食中毒で起こる症状は?

お腹を気にする女性の画像

この菌の厄介なところは、菌を接触してすぐに症状が出るわけではなく、2~5日後に出始めることです。

具体的な症状としては、下痢(水様性で、日に数十回続く酷いものです。)、腹痛、けいれん、吐き気
おう吐、頭痛、筋肉痛、38~40℃の発熱等です。

人により、重症化することがあります。食する前から体調が思わしくなかった人、抵抗力の弱い子供や高齢者、妊婦さんなど。

特にギランバレー症候群との関連が唯一証明されている菌でもあり、その他、菌血症や反応性関節炎、髄膜炎、骨髄炎、心臓弁など重篤な症状を引き起こす可能性のある、恐ろしい菌です。

治療方法やどのぐらいで治るの?

鶏肉を生食(半生や生焼けも含みます。)した場合、健康体だった人の多くは、無治療で、約1週間ほどで完治します。ただし、下痢やおう吐の症状がある場合は、充分な水分の補給が必要です。

もし、自分の口から水分を補給できないほど重症な場合は、必ず医療機関にかかる必要があります。まずは、点滴で補給することになります。

場合により、アジスロマイシンを3日間か、エリスロマイシンを5日間か服用することになります。

血液にまで菌が及んでいる場合は、イミベネム、ゲンタマイシン、エリスロマイシンといった抗菌薬を2~4週間服用することになります。

抵抗力の弱い子供や高齢者、妊婦さんはもちろんのこと、少しでもおかしいなと思われる症状が出てきたら、迷わず医療機関にかかることをお勧めします。

他の肉は生で食べても大丈夫なの?

まずは、豚肉の話ですが。寄生虫が付きやすく、細菌により傷みやすい肉です。生食は危険ですし、生焼けにも注意が必要です。

主な菌は、鶏肉と同じくカンピロバクターに始まり、E型肝炎ウィルス、サルモネラ菌、ジュジュニ、コリ等です。もちろん、レバーの生食を控えることは言うまでもありません。

次に牛肉ですが。新鮮なものに限りますが、表面をしっかり削ぎ取る、トリミングの作業を施していたり、表面をしっかり焼いていれば、生食も可能です。

ただし、徐々に菌が肉に浸透していくので、子供や高齢者、妊婦さんは生食を避け、完全に火を通したものを食するようにしましょう。

菌は消化器に潜んでいるので、牛肉といえどもレバーの生食は危険です。

カンピロバクターは他の肉にも存在するの?

ちなみにカンピロバクターは、鶏肉、豚肉だけではなく、牛肉や羊肉、その他ジビエ(イノシシやシカといった野生鳥獣)に付着しています。

E型肝炎ウィルスもまた、ジビエに付着しており、妊婦さんや子供、高齢者は重症化しやすく、急性肝不全に発展する危険があります。食する場合には、充分に気を付ける必要がありますね。

他にも鶏肉を生で食べると起こりうる危険ってあるの?

鶏肉

新鮮な時は、カンピロバクターに気を付けべきだとお話ししましたが、古くなってくると、今度はサルモネラ菌が発生してきます。その菌が原因でまた、食中毒が引き起こされるのです。

また、トキプラズマという原虫が付いていることがあり、それは胎児の成長に影響を与えます。その点でも妊婦さんは、鶏肉の生食は絶対に避けるべきですね。

まとめ

鶏肉の生食の危険性についてお話ししてきました。

一番付着の可能性が高いカンピロバクターも、通常なら無治療で済む人も、摂取した量や体調により重症化する場合があり、甘く見てはいけません。

免疫力の弱い子供や高齢者、妊婦さんは言うまでもなく、細心の注意が必要です。美味しいから、ちょっとだけだからと言わず、生食は避けた方が良さそうですね。

もちろん、自分で調理する場合も生焼けによく注意して下さいね。

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