「女峰といういちごをご存知ですか?」
30歳を過ぎていて東日本に住んでいたら「あ~あのいちごね!」と思い浮かぶ人もいると思います。
私もその年代なのですが、幼少の頃はいちごと言えば女峰でした。その当時はとても生産量が多いいちごだったのですが、今ではあまり流通していないいちごだったりします。
いちごはどんどん品種改良されて、より今の味覚に合ういちごに進化していっています。その進化によって女峰は気がつくと昔の品種になってしまいました。
でも私は子供の頃に食べた少し小ぶりで甘酸っぱいいちごこそ「本当のいちご」だと思います。
勿論思い出補正があるからなのですが、「昔のいちご食べてみたいな~」って思う時はたまに楽天で取り寄せたりします。
今回は女峰ってどんなイチゴでどういう味の特徴があったの?というお話です。
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女峰とは?
女峰って読めますか?読み方は「にょほう」です。
女峰は「はるのか」×「ダナー」から育成したいちごに「麗紅」を交配して作られた品種です。名前の由来は日光の「女峰山」にちなんで付けられました。
私は子供の頃、女峰と書いて「いちご」だと思っていました。いちごは漢字で「苺」と書きますが、別の書き方で「女峰」と書くものだと思い込んでいました。
「巨峰がぶどうで女峰がいちご」
こんな風に覚えていたんですよ。小学生の私は。でも東日本ではいちご=女峰が当たり前でした。
女峰の特徴とは?
女峰の特徴は何と言っても糖度と酸度がしっかりとあることですね。
糖度は平均して8度-10度、酸度は0.7-0.75となっていて、今の苺に比べると糖度が低く酸度が高いいちごです。
つまり今売られているいちごよりも酸っぱいです。
大きさも小粒で10-15g程度です。あまおうは25g、とちおとめも15-20g程度あるので今の苺に比べたら本当に小さいと感じてしまうでしょう。
しかし私は小さい苺をたくさん食べるほうが好きだったので、小粒のいちごがもっと人気にならないかなと思っています。
女峰が徐々に廃れていたワケとは?
1980年代は東日本の苺はほとんどが女峰だったのにもかかわらず、今ではいちごの生産量の1%程度しかない理由。
甘くて食べやすいいちごの方が消費者が好んだからだと言えます。
当時東日本は女峰、西日本はとよのかが主力のいちごでした。でも口コミで広がっていくんですよ。東日本でも・・・。
「とよのかの方が甘くない?」
という噂が。
「このままだといちご大国栃木県はとよのかに負けてしまう」
そう思って栃木県は女峰から「とちおとめ」という品種に移行していったという歴史があります。
女峰からとちおとめへとうまく品種を移行できたおかげで栃木県はいちごの県というプライドを保てました。そして女峰は徐々に忘れ去られてしまったというわけです。
今では女峰は生食用というよりもショートケーキ用に使われることのほうが多いようです。甘いケーキの中でアクセントを付ける甘酸っぱいいちごという部分で女峰はマッチしているいちごだからでしょう。
ユミ
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女峰、とよのか、とちおとめ、あまおうを数字で比較するとこうなる!
- 女峰:糖度8-10度、酸度0.7-0.75、大きさ10-15g
- とよのか:糖度10-15度、酸度0.6-0.65、大きさ10-15g
- とちおとめ:糖度9-15度、酸度0.65-0.7 大きさ15-20g
- あまおう:糖度11-15度 酸度0.5-0.6 大きさ20-30g
糖度が高くて酸度が低いいちごが人間の味覚で甘く感じやすい傾向があるのであまおうが一番甘く感じやすいという結果がでています。
しかしいちごは個体差があります。福岡県に済む友人が私はいますが、
「あまおうよりもとよのかの方が全然甘い!」
と言っていました。いちごの甘さは結構運頼みだったりするんですよね。難しいところです。
女峰はどこで買える?
「いちご全体の1%しか生産していないならなかなか買えない?」
昨シーズンにスーパーで苺を探したらほとんどがとちおとめとあまおうでした。女峰はあまり見かけないのは事実です。
なので私は楽天などの通販を使って女峰をたまに買います。理由は昔の苺が食べたいからです。
しかし昔は安価で買えた女峰は貴重だからか少し価格が高くなっているのが気になりますね。下のリンクは楽天ショップの女峰の販売サイトですが、1kg3980円となっていました。これが一番手頃ですかね。
▶ 【送料無料】香川県産「女峰いちご(にょほう)」 A等級 約1kg
まとめ
今の苺は本当に甘くて酸っぱくないです。とても食べやすいのですが、昔のあの甘酸っぱいいちごもたまには食べてみたくなりますよね?
きっと女峰を食べたら昔食べたいちごのことを思い出すのではないでしょうか?子供の頃弟と取り合いをしたあの小さないちごを。
ユミ
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