【苺】あまおうという品種の由来と特徴とは?【福岡産】

いちごの画像

「一番高品質なブランドのいちごと言えば?」

と聞かれると多くの人が『あまおう』と答えるほど有名になった品種です。苺好きであまおうを知らない人は間違いなくもぐりだと思います。

あまおうと聞くだけで美味しいいちごとは誰しもがわかるのですが、どういういちごでどんな特徴があるかと聞かれるとほとんどの人は答えることができません。

「今回はあまおうってどんないちごなの?」ということに焦点をあてて記事にまとめてみました。

イチゴのアイスあまおうのお菓子の豊富さ、タルトやどら焼き、アイスもある!

Sponsored Link

あまおうとは?

悩む女性

福岡県は昔から苺の生産量が多い県でした。全国2位だったりします。昔は福岡県産のいちごといえば「あまおう」ではなく「とよのか」という品種でした。

しかしとよのかはうまく赤くならないという問題点があり、それを改善してさらに高品質な福岡のいちごを開発を着手しました。1996年のことです。

全国から高品質のいちごを色々交配させて福岡独自の品種を作り上げようとかかった年月はなんと5年にも及びました。その後品種登録されたのは2005年となっています。

その結果これこそ福岡のいちごだと作り上げたいちごが「あまおう」だったりします。

ちなみにあまおうは久留米53号(とよのか×てるのか)に92-46(久留米49号(女峰×とよのか)×さちのか)を交配させて作られました。なかなか複雑な交配をさせていることがわかります。

あまおうという名前の意味は?

あまおうと聞くと私は「甘いいちご王様」だからあまおうだと思っていました。しかしあまおうの名前の語源にはきちんとした意味があることを最近知りました。

あまおうは頭文字に意味が込められています。避難訓練の時の「おかし」のような感じです。(「お」さない・「か」けない・「し」ゃべらない)

  • 「あ」:赤い
  • 「ま」:丸い
  • 「お」:大きい
  • 「う」;美味い

 

という意味を込めつつ、「甘いいちごの王様」という意味も込めて「あまおう」と命名されたようです。

ちなみに一般公募で2000通もの名前の中から選ばれたそうです。2つの意味を込めた名前ということでエッジが効いている名前だと思います。

あまおうの特徴は?

いちご狩りをする女性

大きいのがあまおうの主な特徴です。

最近の苺のトレンドは「大きい」ということも重要なファクターのようですね。私は小さい苺の方が好きですが。(その分数多く食べられるという意味で)

糖度は11度~14度と意外と高くないんですよね。「甘い王様」みたいなイメージが先行しているためいちごの品種の中で一番甘い品種と誤解をしている方も多いですが、あまおうよりも糖度が高い品種は意外とあります。

でも甘く感じる。その理由は酸味が少ないからです。糖度と酸度で人間の舌に感じる甘味というのは認識します。

糖度が高くても酸度が高いと甘さを全然感じることができません。例としてあげるとレモンがそれに当たります。レモンって糖度は苺と同等程度にあるのですが、酸度が高すぎて甘味を感じないんです。

苺の甘さを感じるポイントは糖度と酸度のバランスだったりします。

「じゃあ酸度が低いものが甘くて美味しいちごなの?」

と言われるとこれは半分正解で半分不正解だったりします。甘いだけの苺は甘さに「飽き」がきてしまい美味しく感じないと思う人が結構います。

美味しい苺を探すポイントは自分がどういうタイプの苺が好きなのかを知る必要があるんですよね。私は酸味がしっかり残っている苺を好むので意外とあまおうを食べても美味しいなと感じません。

最後に果肉について果肉が硬めですので、スーパーの包装時に押しつぶされてしまうこともなく傷みにくいというメリットがあります。

とよのかの後継とされて作られたあまおうですが、私はとよのかの方が好き

こう思っている人いるんじゃないでしょうか?

今や人気の苺の品種といえば「あまおう」となっていますが、それ以前に福岡の主流品種だったとよのかと比べてみました。

  • あまおう:糖度11-14度 酸度0.5-0.6度 大きさ20-50g 果肉硬め
  • とよのか:糖度12-15度 酸度0.65-0.7度 大きさ10-15g 果肉柔らかめ

このデーターを見ると、糖度が高くて酸度も高いのがとよのかだったりします。「甘いけれど酸味が意外と口に残って飽きにくい」そういうのが好きな人はとよのかの方が美味しいと感じると思います。

しかしなぜあまおうの方が今は人気なのか?一番の理由は扱いやすいからだと思います。

とよのかは赤くなりにくい果肉が柔らかくて傷みやすいと農家泣かせの苺だったので、より甘くて美味しいイチゴを作ろうというよりも、より扱いやすいイチゴを作ろうというコンセプトのほうが強かったのでは?と勘ぐってしまいます。

そして昨今の「あまおう=一番美味しいイチゴ」という風潮。本当にそうなのかは自分自身で食べ比べたほうがいいと思います。マスコミなどに踊らされているだけかもしれませんよ?

Sponsored Link

美味しいあまおうの見分け方とは

ポイント

まずは時期が大事です。

12月早くて11月下旬からあまおうは出回りますがそれを食べてもあまり甘くありません。理由は気候にあります。

いちごは一つの苗に何回も花を咲かせて実をなします。最初に花を咲かせて実がなることを「一番花」といい、次が「二番花」・・・とイチゴの場合だとワンシーズンでだいたい「四番花」ぐらいの所がおおいようです。

最初の一番花は苗が疲れていなくて大きい実がなるのですが、11月下旬や12月上旬というのは寒さがまだ弱くてイチゴが赤くなる期間が短いです。赤くなる時間が短いとその分甘くなる時間も短いということで甘さが足りないイチゴが出来てしまいます。

次の二番花こそ、イチゴが一番美味しい季節だったりします。1月になったあたりで「二番花」の時期なのですが、寒いためになかなか赤くならない為にゆっくりと甘味が増していきます。1月~2月というのがあまおうの旬と言ってよいと思います。。

そして四番花までいってしまいますと、季節は春で寒さも弱まってしまい赤くなる期間が短くなってしまいます。そして四番花までいってしまうといちごの苗は疲れてしまい実も小さいものばかりという状況になり、3月、4月のいちごはあまり美味しくない理由はココにあります。

次に売っているあまおうをしっかり確認しましょう。きちんと赤く色づいている事は重要ですが赤すぎるのもあまり良くありません。

色が黒っぽかったり濃すぎると感じるものは完熟を通り過ぎて鮮度が落ちてしまっている可能性があります。そういうものを選ばないようにしましょう。

後は形ですね。あまおうは基本的に丸くて大きいのが特徴なのでとんがっているものよりも丸いものを選ぶとよいと思います。

まとめ

あまおうは日本でかなり有名な高品質ないちごということはわかりましたが、日本で一番美味しいいちごかと言われると首をかしげてしまいます。

美味しいのですが、個人の好みではあまおうがあまり好きではない人もいます。私のように昔のとよのかの方が好きだったという人もいるでしょう。

様々な情報に惑わされずに自分の好みの品種を探すのがいちごとの楽しい付き合い方だと私は思います。是非自分に合った品種を探してみましょう。

いちごの画像いちごの種類一覧、糖度が高くて甘い特徴の品種はこれだ!

Sponsored Link

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください