いつも食べているおなじみの野菜でも、漢字で書こうと思うと難しいものです。みょうがも、なかなか漢字で書けない野菜の一つ。
みなさんは、みょうがを漢字で書けますか?実は、みょうがの漢字は複数存在していました。そして由来を調べてみると、面白い話をたくさん見つけることができました。
ここではみょうがの漢字について考えていきたいと思います。
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みょうがを漢字で書くと茗荷
どういう由来で?
みょうがを漢字で書くと「茗荷」となります。
よく「名荷」と間違えられることがありますが、「茗」が正解です。
「茗」はお茶を意味する漢字です。新芽を摘んだものを茶と言い、遅く摘んだものを「茗」と呼びます。
みょうがとお茶はあまり関係がないように思い、さらに「茗荷」の由来を調べてみると、みょうがの「香り」と関係していることがわかりました。
「茗荷」の由来は平安時代に遡ります。みょうがは中国が原産地です。日本に伝わったのは3世紀頃とされています。
平安中期には、中国名の漢字である「売我(めが)」「女我(めが)」が使われていました。それが、日本独自の漢字として「芽香(めが)」となった説があります。
みょうがは非常に香りが印象的な野菜なので、「香」という漢字が使われたのですね。香りがする芽を持つ野菜という意味ですね。
正倉院の古文書には、みょうがのことを「めが(芽香)、(女加)」と書かれていました。
茗荷の由来は生姜とも関係があった?
また、みょうがは、香味野菜のショウガと一緒に日本に持ち込まれました。その時、香りが強いショウガのことを「兄香(めが)」と呼んだのです。
そして、香りが弱いみょうがのことを「妹香(めが)」と呼んだという説もあります。
いずれにしても、みょうがは「めが」と呼ばれていたのです。そして「めが」「めうが」「みゃうが」などと変化しながら「みょうが」になったと言われています。
そして「茗荷」という漢字が使われるようになったとされています。これは当て字です。
「茗荷」は「茗=お茶」が由来ではなく、みょうがの「香り」などが原因となっていたことがわかりました。
現在は、茗荷の別名として「茗荷草(みょうがそう)」、「鈍根草(どんごそう)」もあります。
逸話が由来になっている?
みょうがを食べると物忘れがひどくなると言われることがあります。これは科学的根拠に基づくものではなく、昔の仏教の逸話が由来となっています。
自分の名前も忘れてしまうほど物忘れのひどい男の話です。その男は、名前を忘れないように首から名札を下げていました。
そしてこの男が死んだ後、お墓の前に生えてきた草のことを、自分の「名を荷って」(名札をつけて)苦労してきた男にちなんで「茗荷」と名前をつけたという説もあります。
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実は昔はみょうがは複数の漢字があったっていうのは本当?
現在は「茗荷」という漢字が使われているみょうがですが、昔は「蘘荷」という漢字も使われていました。みょうがの漢字としてこの難しい漢字を書ける方は少ないでしょう。
また、昔は茗荷は「冥加(みょうが)」と音が同じことから、家紋や神社やお寺の紋として用いられてきました。
冥加とは知らないうちに神仏の加護が受けられることです。
戦国武将たちは、戦の中でも命が守られるように、しょうがの紋をつけて戦ったのです。今でもしょうがの家紋が多いのはこのような理由からなのです。
まとめ
漢字を使う私たち日本人でも、わからない漢字は実にたくさんあります。特に野菜の漢字は難しいものが多いですよね。
でも、一度由来や、意味を知るとしっかり頭に入ってくれますよね。みょうがの漢字は「茗荷」です。これは香りが高いみょうがの「芽香」がもとになっていました。ぜひ頭の片隅に入れておいてくださいね。
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