「美味しいさつまいもが知りたい!」
恐らくあなたはこう思ってこの記事を読んでくれていると思います。しかしちょっと待ってください!美味しいさつまいもを知るためにはあなたの好みのさつまいもを知る必要があります。
あなたはどんなさつまいもが好みですか?
好きなタイプのさつまいもを理解していただければ、この記事を読んでいただいて自分好みのさつまいもに出会えるはずです!
それではさつまいもの種類を紹介したいと思います。
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ねっとり系とホクホク系の中間タイプの品種一覧!
ねっとりしているさつまいもはホクホク系のさつまいもに比べて水分が多いのが特徴です。そしてホクホクしているさつまいもよりも甘さをとても感じるさつまいもだったりします。
さつまいもをスイーツ感覚で食べたい方は是非このタイプのさつまいもを追いかけると自分に合ったさつまいもの種類が見つかるともいます。
あいこまち
母はねっとり系で美味しいと評判の品種『クイックスイート』、父は立枯病、サツマイモネコブセンチュウなどの病気に強い『関系107』を交配させて2014年に品種登録された新しめの品種です。
食味はねっとり系とホクホク系の中間のような品種だと思います。ただとても焼き上がりの色などは綺麗なのでスイーツ系などに重宝されている品種のようです。
クイックスイート
「紅あずま」と「九州30号」を交配させて2005年に品種登録された新しめのさつまいもの種類です。クイックスイートの特徴はなによりも「電子レンジで石焼きいもが作れる」と言われていることだと思います。
どうしてそうなるかというと、さつまいもは70℃ぐらいででんぷんが糊化するのですが、クリックスイートは50℃で糊化刷るため、麦芽糖が生成される時間がながくなり電子レンジの加熱でも甘くなるという仕組みだそうです。
電子レンジで石焼きいもが食べられるというコンセプトはとても伝わりやすいので今後どんどん人気が出てくる品種だと思います。
シルクスイート
シルクスイートは「春こがね」と「紅まさり」を交配させた2012年に登録された新品種です。
シルクスイートはとてもおもしろい特徴を持っていて、採れたてで焼くとホクホク系の甘い焼きいもなのですが、、十分に貯蔵したものを焼くとネットリ系の甘い焼きいもに変わる事です。
甘さが下品ではなくとても上品で舌触りもとても良いことから最近人気急上昇の品種だそうです。
ひめあやか
「九州127号」と「関系91」を交配させた品種で1998年に品種登録されました。
母の「九州127号」の特徴でもある他のさつまいもに比べて少し小さめ(60%程度)の大きさを受け継いでいて、さつまいもを食べすぎないで気軽に一口サイズで食べることができることを売りにしている品種です。
食べてみた感想は私の食感だとねっとりとホクホクの中間のようなタイプの種類のさつまいもだと思いました。
紅はるか
紅はるかは九州121号をベースに皮の色や食味が優れる「春こがね」を交配させて品種改良されたさつまいもで、2010年に品種登録された新品種です。
紅はるかは他のさつまいもよりも「はるか」に甘いさつまいもというコンセプトで名づけられたそうです。実際さつまいもで甘いとされる安納と比較されるぐらい甘いようです。
タイプはねっとり系ではないけれど、ほくほく系ともいい難い中間タイプだと私は思います。
紅天使
紅天使というのは実は品種名ではありません。
茨城県の「株式会社ポテトかいつか」という会社が「紅はるか」をブランド商標登録したもので紅天使という名前で市場に出回っていたりします。
紅はるかなので上にあげた紅はるかの特徴を見てもらえばわかりますが、しっとりとしていてとても甘みを感じる種類のさつまいもです。
紅まさり
紅まさりは別名「かんしょ農林55号」と言います。九州の農研機構が「九州104号」と「九系87010-21」を交配して品種改良して2001年に品種登録した種類だそうです。
味は高系14号よりも甘く、ねっとり系に近いしっとりとした感じが特徴です。
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ねっとり系のさつまいもが好きならこの品種がオススメ!
とにかくねっとりとした甘さが特徴のさつまいもの種類のことをいいます。主に果肉がオレンジのさつまいもがこのタイプに属することが多いです。
さつまいもというよりもかぼちゃのような甘さがあると表現する人もいたりします。
安納芋
安納芋は種子島の特産として有名なさつまいもの品種です。
特徴は糖度がとにかく高く、ナマの状態で16度、じっくり時間をかけて焼くと40度にもなる事から甘い焼き芋が好物な人から絶大な人気を誇る品種です。
そしてネットリ系の甘さで最近のトレンドのさつまいもの品種と言えるでしょう。かぼちゃのようなさつまいもと言われることもあります。
ちなみに人気の安納芋ですが、ブランド化されていて「安納紅」「安納こがね」「灯籠蜜いも」「フルーツこがね」も安納芋の一種と考えて良いと思います。
是非甘くてねっとりしたさつまいもが好物の方はこれらの名前のさつまいもが売っていたら食べてみてください。甘さが段違いで違います。
アヤコマチ
「サニーレッド」と「九州122号」を交配させた種類のさつまいもで2006年に品種登録されました。
皮は赤いけれど果肉はかぼちゃっぽいオレンジ色で甘さがとにかく強くねっとりと口いっぱいに広がる甘さが特徴です。
もちろんそのまま食べても美味しいのですが、綺麗なオレンジ色を生かしてスイートポテトにしたりすり潰してポタージュにしたりと工夫するとなお一層美味しく召し上がることができる品種です。
隼人芋(人参芋)
最近ブームのねっとり系のさつまいもなのですが、鹿児島県で昔から存在していた種類のさつま芋です。
人参芋とも呼ばれることがありますが、中身が人参のようにオレンジ色だということがそう呼ばれる由来だとされています。
安納芋に負けないぐらいのねっとり感があり甘さもあります。
今では安納芋などの方を多く生産する農家が多く隼人芋はどんどん希少性が増していますが、もしタイミングが違ったらこの品種がとても有名になってもおかしくはなかったかもしれませんね。
紅きらら
上にあげた隼人芋に似たような特徴をもつ品種で、やはり昔から栽培されていましたが徐々に姿を見かけなくなった種類のさつまいもです。
安納芋と隼人芋、紅きららの違いは多分カロテン臭の有無だと思います。少し人参臭いというのがあまり好まれて食べられなかった原因かもしれません。
ねっとり系のさつまいもが好きだけれどたまには安納芋以外のさつまいもも食べてみたい方は是非!見かけたら食べてみたら良いと思います。
ホクホク系のさつまいもの品種は?
紅あずま
紅あずまは「関東859」と「コガネセンガン」を交配して1985年に品種登録されたさつまいもです。さつまいもの作地面積の24%はこの紅あずまを作っているわけですから、日本一多く生産されているさつまいもと言えるでしょう。
ちなみに焼きいもや蒸し芋用のさつまいもといえば、東は紅あずま、西は高系14号と言われるぐらい人気だったりします。
特徴は、皮の色が少し紫気味の濃い赤色で、実が黄色くあまり繊維質が少ないみたいですね。味の特徴はホクホクとねっとりのバランスが中間に属するタイプのさつまいもで万人受けを狙っているタイプですね。
収穫時期は9月上旬から11月中旬ですが、採れたてが美味しいというとそういうわけでもなく、2ヶ月程度貯蔵した方がでんぷんが糖質に変わり甘味が増すので食べごろは12月~2月という寒い時期だったりします。
寒い冬に焼き芋屋さんが出まわるのはそういう所が原因でしょう。ただ、紅あずまはさつまいものなかでは貯蔵性は良くないので、旬を過ぎると市場にはあまり出回らないようです。
紅こがね
品種は実は紅あずまです。紅あずまの品種の中でも優良なもをを選んで育成された品種で1984年に他の産地のものと区別する為にブランド化されています。
JAなめがたから出荷されたさつまいも以外はこの品種名を使うことができないため、紅あずまの中でも美味しい品種の一つと思っておけばいいでしょう。
味の特徴はホクホクタイプだけれども、口があまりぱさつかないで甘味がとても自然なのが特徴です。最近の焼きいものトレンドは蜜芋タイプなのですが、コレは自然な甘さタイプのさつまいもです。
高系14号
西の方では焼きいも、蒸し芋用の品種といえばこの高系14号と言われるぐらい有名で、生産量第3位を誇る人気な種類といえるでしょう。
1945年に高知県で早掘り用の品種として品種登録された種類で、おそらく戦後の食糧難を助けたさつまいもだと思います。
この高系14号はどんどん品種改良をされてオリジナルの品種がどんどん流通しています。「鳴門金時」「五郎島金時」「宮崎紅」「べにさつま」「土佐紅」「大栄愛娘」などがあげられます。
高系14号は早堀りと肥大性、そして貯蔵性が特に高い特徴があります。米が不足していた昔は芋が主食という時代もありましたから、こういう品種のさつまいもは好まれたことでしょう。
味の特徴としてはねっとりではなくホクホクタイプのさつまいもです。糖度はとても高いのですが、収穫してすぐよりも十分に寝かせる必要があるので、採れたての高系14号はさほど美味しいとは言えないようです。
収穫時期が9月上旬から11月中旬ぐらいなので、食べごろの旬は11月から2月あたりが美味しいさつまいもですね。
宮崎紅
宮崎県が独自に高系14号を選抜育成してブランド化したものが宮崎紅と呼ばれているそうです。
昔ながらのホクホクタイプで焼き芋はやっぱこの食味じゃないとと思う方は私を含めて多くいると思います。
紅さつま
鹿児島県が高系14号を選抜育成してブランド化したものが紅さつまと呼ばれています。味の特徴、食感などは高系14号とほぼ同じなのでそちらを参考にしていただければと思います。
鳴門金時
高系14号をさらに美味しく品種改良したさつまいもを鳴門金時と呼びます。
主に鳴門近辺で栽培されていて、この地の特徴である、雨が少なく温暖で海の成分をたくさん含んだ砂地がさつまいもの栽培にとても適しているため美味しくできると言われています。
この鳴門金時にはブランドがあり、松茂町で栽培されている「松茂美人」、川内町で栽培されている「甘姫」などが有名です。
味の特徴はホクホクとした甘いタイプのさつまいもですね。今のトレンドである蜜芋タイプではありませんが、昔ながらの焼きいもが食べたい方はこういうタイプを選びましょう。
その他のさつまいもの種類は?
コガネセンガン
コガネセンガンは漢字で黄金千貫と書きます。最近は芋焼酎の需要から作地面積が拡大していて、気がつけば品種第二位にランキングに入るぐらいの生産量を誇っています。
チモール島の品種1/4、日本在来の品種1/4、アメリカの品種1/2が含まれる品種で、名称の由来は「黄金色の芋がざくざく」と言う意味でつけられたそうです。
1966年に品種登録されている結構古めの品種ですね。今一番多く生産されている紅あずまもコガネセンガンが混じっています。
コガネセンガンは生鮮品として食べられることは少なく主に焼酎の原料として使われていることがほとんどです。鹿児島県では焼酎原料用の奨励品種と指定されているほど焼酎に合うさつまいもみたいですね。
何故焼酎に合うかというと、適度な糖度とデンプン含有量、そして他の品種に比べて香り高いのがとてもピッタリだからという理由でしょう。
しかし焼きいもとして食すには甘味がやや足りず、ホクホク感もネットリ感ももの足りないためにあまり好まれていないようです。ただ、お菓子などに加工して使う分には適していると思われます。
玉豊(タマユタカ)
干し芋の名産地茨城県産の干し芋のほとんどはこの玉豊を使って作っていると言われています。ちなみ干し芋の90%は茨城県で作られています。
干し芋になぜ玉豊が合うかというと、どのさつまいもの品種よりも干すと甘みが凝縮するためだと言われています。
シロユタカ
さつまいもの品種で生産量第4位ですが、焼きいもや蒸し芋用として生産されているわけではなく、でんぷんの原料として主につくられているのがこのシロユタカという品種です。
さつまいもといえば皮は紫や濃い赤色を想像すると思うのですが、シロユタカは白い皮だったりします。結構珍しいタイプのさつまいもですね。
でも全然市場に出回っていることを見たことがありません。何故なら焼きいも用に適していない味の特徴が原因だと思われます。
ホクホク感はあるのですが、全然甘くないのが原因ですね。(意識するとちょっとだけ甘味を感じる程度らしい)そして喉に詰まりやすいぐらいパサパサ感が強いようです。
さつまいもの品種の生産量ランキングは?
たくさんの品種があるさつまいもでどの種類が一番多く作られているのか?定番の品種が気になりましたので表にしてみました。
※ベニサツマ、 土佐紅、 紅高系、 鳴門金時は高系14号に含めています
紅あずまと高系14号が焼き芋や蒸し芋で食べられている品種です。2位のコガネセンガンは焼酎用ですね。5年前とかのデータだともっと作地面積は少なかったのですが、焼酎ブーム以後どんどん増えていっているようです。
まとめ
ホクホク系を食べたいなら紅あずま系や高系14号関連のさつまいもの品種!ねっとり系はやはり王道の安納芋!
ここを抑えておきましょう!それからちょっとずつ品種をずらしていくと特に好きな品種に出くわすと思います。ちなみに私は紅はるかでした。中間タイプが好きなようです。
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