りんごの品種の中に千秋という種類があります。千秋とは「せんしゅう」と読みます。
市場にはあまり出まわらないりんごですが、どのような歴史と特徴があるのでしょうか?調べてみました。
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千秋について
千秋の歴史
千秋は秋田県果樹試験場で1966年に「東光」の果実親に「ふじ」の花粉を交配し生まれた実生を育てられたりんごです。そして1980年に品種登録されました。
千秋という名は当時の秋田県知事が秋田市千秋公園にちなんで命名したと言われています。
あまり市場では出まわらない千秋ですが、品種が悪いわけではないようです。千秋を親に持つりんごの品種が3種類あります。
「秋映」「美希ライフ」「きおう」「かんき」「シナノゴールド」「秋陽」は千秋を交配されて作られた品種です。
千秋の味の特徴
千秋は糖度と酸味のバランスが絶妙で美味しいと言われるりんごです。しかし昨今のりんごのトレンドは糖度が高くて酸味が少ない種の方が人気なので、市場にあまり出回らない理由はそこにあるかもしれません。
果肉は繊細で堅めですが、りんごの有名品種である「ふじ」や「つがる」も堅い果肉に部類するりんごですので、千秋を食べて「この林檎堅いな」と感じることはないでしょう。
多汁で香りが良いのも特徴です。私がりんごを好む傾向として多汁を重要視する傾向があります。なので千秋は多汁でみずみずしい食感を味わえると思うので好みの部類だと思います。
そして千秋の一番の特徴は皮が薄いことですね。皮が薄いために、皮を剥かないでそのまま食べてもパリッとした食感を味わえます。皮が厚いりんごを皮ごと食べるとゴワゴワして口に残ってしまうので、皮ごと食べれる品種というのは良いですね。
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美味しい千秋の見分け方と保存方法
まずは色のチェックをしましょう。赤いリンゴほど美味しく完熟しています。頭の部分やお尻の部分もチェックしてあまり青っぽくない千秋を選びましょう。
色をチェックしたら次に重さです。重いりんごというのは果汁が多く詰まっているりんごだったりします。軽いりんごを買ってしまうと中身がスカスカしていてあまり美味しくないりんごですので、重さのチェックも重要です。
たまにりんごの皮の表面がベタベタしているものがあると思います。別にスーパーの人が綺麗に洗っていないとかそういうわけではなく、りんごは完熟するとろう物質が分泌されるので実はベタベタしているりんごの方が完熟しているというサインなのでオススメだったりします。
保存方法ですが、千秋は皮が薄いため、常温で長期間保存しておくと果実が乾燥してしまうことがあります。
他のりんごに比べたらあまり日持ちがしない種類のりんごなので気をつけてください。常温で20-30日程度、冷蔵すると3ヶ月程度の保存は効きます。
千秋を多く出荷している県は?
- 青森県 95.6ヘクタール(45%)
- 山形県 34.2ヘクタール(16%)
- 秋田県 23.6ヘクタール(11%)
- 長野県 20ヘクタール(10%)
- 岩手県 14.8ヘクタール(7%)
秋田県で生まれた品種ですが、りんご大国青森県が生産量1位でした。ちなみに千秋はりんごの中で第13位でシェア率は0.5%程度のりんごなのでスーパーで見かけることは殆ど無いりんごだと思います。
まとめ
- 千秋は「東光」と「ふじ」の交配品種で1980年に品種登録されたりんごです
- 味は糖度と酸味のバランスがよいとされるりんごで皮が薄いのが特徴です
- 美味しい千秋を見分けるコツは赤いもの。重さがどっしりしているものを選びましょう
- 一番千秋を多く生産している県は青森県です
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