暗闇に光るホタルはとても幻想的ですよね。人工的な光にはないぬくもりが感じられます。そんなホタルが飛び交う姿を毎年楽しみにしている方は多いでしょう。
しかしホタルが見られる時期は短いため、「今年はホタルを見れなかった…」ということもありますよね。
でも大丈夫!実は9月に見られるホタルもいるのです。秋ボタルとも言われる秋に飛ぶホタルが存在します。ご紹介していきましょう!
昼にホタルはどこにいる?ホタルは日中の生態について調べる!Sponsored Link
基本的にホタルは6月~7月が見頃
ホタルは成虫になってから2週間しか生きられない⁉
ホタルは成虫になってから2週間しか生きられないことをご存知ですか?日本全国で多く見られる「ゲンジボタル」を例に、ホタルの一生をご紹介しましょう。
ホタルの産卵は5月です。水辺などの湿地に卵を産みつけます。約1ヶ月でふ化し幼虫となると、水の中で約9カ月生活します。
ホタルは5月頃になると土の上にあがり「さなぎ」になります。そして6月に羽化して成虫となって飛び立ちます。その後2週間ほどで一生を終えます。
ホタルの一生はほとんど水の中なのですね。私たちが鑑賞するホタルは、一生の中のほんの少しの時間なのですね。そんなホタルの儚さを知ると、より美しく感じられます。
ホタルの見頃は6月~7月が多い!
6月に羽化して飛び立つため、ホタルの見頃は6月~7月が一般的です。
しかし気候のよってバラつきがあり、九州では5月~6月、中国・四国・関東では5月~7月、関東・中部では6月~7月、東北・北海道では6月~8月にホタルを見ることができます。
日本全国で一番多い時期が6月~7月なのですね。
Sponsored Link
秋に光るホタルの種類が存在するというのは実は本当?
9月に見られる秋ボタルがいる!
ホタルの見頃は6月~7月、地域別に見ても5月~8月となります。つまりホタルが見られる季節は夏です。
しかし、秋に見ることができる「秋ボタル」と呼ばれるホタルが存在するのです。9月に美しく光る「クロマボタル」という種類のホタルです。
クロマドボタルは本州、四国に分布するホタルの一種です。オスは黒い体をしていて、胸部分に白く透明な窓があることから、「クロマドボタル」という名前になったのです。
クロマドボタルは幼虫が光る?
クロマドボタルの成虫はほとんど光りません。クロマドボタルの光を見られるのは「幼虫」なのです。
実はホタルは生まれてからずっと光り続けています。卵の時からぼーっと光り、幼虫の時にもぼんやり光っています。
でも一般的なホタルの幼虫は水中で生活しているので、その光を確認することはできません。
ところがクロマドボタルの幼虫は陸に上がりエサを食べて生活するため、その光を見ることができるのです。
クロマドボタルの幼虫の発光は微弱な光ではありますが、暗闇の中ではぼんやり光って見えます。
クロマドボタルの幼虫が光りを放つ時期は、9月~11月初旬まで続きます。だから、9月以降にホタルの光を見ることができるのですね。
実はクロマドボタルのメスは飛ばない?
クロマドホタルの特徴は、オスとメスの見た目が全然違うところです。
オスは黒色で羽があるのですが、メスはオスよりも一回り大きく淡い黄色の体をしています。同じ種類の生き物とは思えないほど違います。
オスは自由に飛び回ることができますが、メスは羽が退化しています。だからメスは飛ぶことができないのです。
オスとメスでこれほど違いがあるのは興味深いですね。
まとめ
ホタルの光が見られるのは夏の短い時期と決まっていました。
ホタルは成虫となり飛び交う時期はたったの2週間だからです。美しく輝く時を待って、9カ月もの間水の中で幼虫として生活しているのです。
しかし、クロマドボタルという種類のホタルは、幼虫のうちから陸で生活するため、その光を見ることができます。
その時期は9月~11月まで続きます。クロマドボタルは、マイナーなホタルではありますが本州、四国の広い範囲に分布しています。秋の夜に探しに出掛けてみてはいかがでしょうか。
蛍の幼虫も光ることを知っていますか? ホタルはオスだけ光るのは嘘、メスも光る!その意味とは?Sponsored Link
コメントを残す