「いずれあやめかかきつばた」という言葉がありますよね。
優劣をつけるのが難しい時に使われる言葉です。美しい人や美しい物などに対して使うことが多いですね。
漢字で書くと「何れ菖蒲か杜若」となります。これはアヤメ(菖蒲)とカキツバタ(杜若)がとても似ていることから生まれたのです。
アヤメとカキツバタは同じ花ではありません。でも、このようなことわざになるほどソックリなのです。
違いや見分け方はあるのでしょうか。調べてみたいと思います!
カキツバタの別名は2つある!「アヤメ(菖蒲)でしょ?」違います!Sponsored Link
アヤメとカキツバタは同じ花ではない!見分け方は?
左がアヤメで右がカキツバタの花です。かなり似ている花だと思います。ではどこで見分ければいいのでしょうか?
生えている場所が違う
アヤメとカキツバタは、まず咲いている場所が違います。アヤメは草地に生えています。畑や花壇で咲いていることも多いですね。
カキツバタは湿った場所を好む植物なので、湿地や水辺に生えています。
まず咲いている場所でアヤメなのかカキツバタなのか見分けることができますね。
背丈が違う
アヤメとカキツバタの背丈はほぼ同じなのですが、アヤメは40cm~60cmの背丈なのに対し、カキツバタは50cm~70cmほどまで成長します。
腰の高さくらいまでの背丈がある場合にはカキツバタの可能性が高いですね。
花が違う
アヤメのカキツバタも紫色の美しい花が特徴的ですが、よく見比べてみると色に違いがあります。
アヤメの色は紫です。たまに白の花もありますが、ほとんどが紫色です。カキツバタは紫だけでなく、青紫、白があります。青紫、濃い紫の花の場合にはカキツバタでしょう。
また、花弁の模様にも違いがあります。アヤメの花弁には網状の模様があり、カキツバタは花弁の中心に白い斑点があります。花弁をよく観察してみてくださいね。
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菖蒲(アヤメ)と花菖蒲(ハナショウブ)と菖蒲(ショウブ)って違う植物って知ってました?
アヤメとハナショウブとショウブは似ているけど違う!
アヤメとカキツバタは非常に似ている花です。花に詳しい方でも見分けるのが難しいほどです。
そしてさらにややこしいことに、アヤメにはカキツバタだけでなく他にも似た植物が存在するのです。それはハナショウブとショウブです。
ハナショウブはアヤメ科アヤメ属の植物で、アヤメとソックリの紫色の花を咲かせます。アヤメとの違いは、紫以外の花もあること、花の根本が黄色い斑点があることが挙げられます。
一方、ショウブはショウブ科の植物。名前は同じ「ショウブ」ですが姿はアヤメ科の植物とは違います。お風呂に入れて「ショウブ湯」にする植物ですね。
ハナショウブとショウブの花は全く似ていないのですが、葉っぱが似ていることから、同じ「ショウブ」が入った名前になったと言われています。
アヤメとショウブは漢字が同じ!
アヤメと花が似ているのがハナショウブ。アヤメ&ハナショウブと花は似ていないけれど、名前が似ているのがショウブということがわかりました。
この時点でもかなり混乱するのですが、さらにややこしいいことに、「アヤメ」「ショウブ」の漢字は全く一緒なのです。
アヤメ=菖蒲、ショウブ=菖蒲、ハナショウブ=花菖蒲となります。
「菖蒲」と漢字だけで表記されてしまうと全くわからなくなってしまいますね。覚えておくと便利な雑学ですね。
アヤメとカキツバタのまとめ
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブ、ショウブの4つの植物は色々な意味で混乱しやすいことがおわかりいただけたと思います。でも違いがわかるとスッキリしますね。
花の姿が似ているのがアヤメ、カキツバタ、ハナショウブですが、若干の違いはあります。
ショウブ湯で有名なショウブは花の姿は違いますが、名前が似ているのです。そして、漢字で書くとアヤメもショウブも「菖蒲」となることを覚えておいてくださいね。
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