カキツバタの別名は2つある!「アヤメ(菖蒲)でしょ?」違います!

カキツバタ

カキツバタは、染料や鑑賞用として古くから日本人に親しまれてきました。優美な紫色とユニークな花びらの形が印象的な花ですよね。

カキツバタの名前の由来は、もともと染料として使われてきたことから「書き付け花」と呼ばれたのが変化して「カキツバタ」となったと言われています。

そしてこのカキツバタには他にも2つの名前があるというのです。おそらく多くの方は「アヤメ(菖蒲)」だと答えるでしょう。

しかし正確にはアヤメはカキツバタの別名ではありません。本当の別名についてご説明していきましょう。

かきつばたカキツバタって漢字で書くと2通りある!どっちが正解?

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カキツバタってどんな花?

かきつばた

湿地に群生する美しい紫の花!

そもそもカキツバタはどんな花なのでしょうか。

アヤメ科アヤメ属の植物であるカキツバタは、外花被片が下に垂れ下がっているのが特徴的で、美しい紫色をしています。

花片の中央部分には、白色や淡黄色の斑紋があります。カキツバタはアヤメの花と似ていることで知られていますが、この花弁の模様の特徴が見分けるポイントになります。

最近は鑑賞用に栽培されるものが多くなっていますが、昔は多くのカキツバタが自生していました。自生する地域は、日本各地、朝鮮、中国東北部、シベリア東部となっています。

湿地帯や水辺に群生することが特徴です。開花時期は5月~6月となっています。

古い歴史のある花!

カキツバタの歴史は古く、奈良時代の万葉集の時代から親しまれてきました。

平安時代の「伊勢物語」に登場した花としても有名です。江戸時代には園芸技術の発達とともに多くの品種が作られました。水辺に群生する美しさだけでなく、切り花として大変人気のある花だったのです。

深い紫色のカキツバタの花の美しさは、昔から日本人の心を和ませてきたのですね。

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カキツバタの別名は2つある!

カキツバタ

カキツバタには、実は2つの別名があります。カキツバタの別名は「カオヨグサ」「カオヨバナ」です。

漢字で書くと「顔佳草」「顔佳花」となります。あまり知られていない名前だと思います。

この漢字の意味を調べてみたところ、「顔花」という言葉があることがわかりました。

カキツバタをはじめ、ヒルガオ、オモダカ、ムクゲ、アサガオ、シャクヤクなどの花のことを「顔花」と呼ぶのです。さらに「顔花」には「美しい花」という意味もあるのです。

さらに「顔佳草」「顔佳花」の「佳」とは美しいこと、よいこと、という意味もあります。

「カオヨグサ」「カオヨバナ」はカキツバタの美しさを表した呼び方なのですね。本当に美しい花として親しまれてきたことがわかりますね。

カキツバタの別名はアヤメ(菖蒲)と思っている人がいる?

カキツバヤの別名はアヤメだと思っている方は多いでしょう。私も「カオヨグサ」「カオヨバナ」という言葉を知らなかったので、アヤメが別名だと思っていました。

カキツバタがアヤメの別名という認識は、半分正解とも言えるのです。

アヤメはアヤメ科アヤメ属の多年草を表す言葉なのですが、単体の植物を表すだけでなく、アヤメ科の植物の総称として使われることも多いのです。

日本各地にあるあやめ園には、アヤメという単体の植物だけが咲いているのではなく、アヤメ科の植物がたくさん咲いていいます。

だから、アヤメ科アヤメ属のカキツバヤが別名「アヤメ」という考えも間違えとは言い切れないのですね。

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まとめ

今回はカキツバタの別名をご紹介してきました。

「カオヨグサ」「カオヨバナ」、漢字で書くと「顔佳草」「顔佳花」となります。これは美しい花という表現であることがわかりました。

カキツバヤの別名はアヤメだと思われていますが、厳密には「カオヨグサ」「カオヨバナ」が本当の別名です。

しかし、アヤメ科の植物をまとめてアヤメと呼ぶ習慣があることから、カキツバヤの別名がアヤメという考えも全くの嘘ではないようです。

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