煮物を始め、和食で欠かせない食材の一つともなっている里芋。粘りとトロりとした食感が魅力的ですよね。
さて日本においては里芋が粘りの強い食材の一つとなっていますが、「八頭」や南太平洋諸島で主食とされている「タロイモ」が似ている食材と感じている方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は【里芋とタロイモ、八頭は同じ食べ物なのか?】【それぞれに違いはあるのか?】という事についてご紹介致します。
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里芋とは
里芋とは東南アジアが原産のサトイモ科の植物でタロイモの類の仲間となっています。
私たちが「里芋」と呼んでいる部分は茎の地下部分となっており、葉柄は芋茎と呼ばれ京料理でも重宝されている食材です。
「里芋」という名前は里で栽培が行われていた事で里芋と呼ばれています。
日本においても古くから栽培されており、「ズイキいも」や「イエツいも」、「畑芋」等多くの呼ばれ方があります。
独特な粘りがありますが、これはムチン、ガラクタンと言った粘り成分によるもので、粘膜力のアップやスタミナアップ、感染症予防とさまざまな症状に有効的となっています。
食物繊維も豊富で、腸内環境の改善や便秘にも大きな効果が期待できます。
里芋の皮を手で剥くと痒みを感じる事がありますが、これは「シュウ酸カルシウム」という成分の刺激による物となっており、すぐに洗い流す事で痒みを軽減する事ができます。
里芋の旬は晩夏~秋頃となっており、この時期には全国各地で里芋を使った芋煮会などが頻繁に開催されています。
また正月料理にも里芋は欠かせない存在となっています。親芋の周りに子芋や孫芋が沢山出来る事で「子孫繁栄」の象徴ともされています。
タロイモとは
タロイモは東南アジア原産のサトイモ科の植物です。日本の里芋とよく似ていますが、タロイモの一種となっています。
日本の里芋はタロイモの一種の中でも最も北方で栽培されている品種とされています。
ポリネシアンや南太平洋諸島においては食材の一つではなく主食とされており、欠かす事ができない食材とされています。
ハワイにおいてもタロイモはヘルシーフードとして注目されており、日本人にも馴染み深い食材となっています。
タロイモは東南アジアが原産の植物とされていますが、古代マレー地方が原産なのではという説もあるのです。
八頭とは?
八頭とは「やつがしら」と読みます。八頭は里芋の一種となっています。
里芋は親芋の周りに子芋や孫芋ができあがってきますが、八頭は親芋を中心に子芋や孫芋が7~9個程くっ付いた状態の一塊となった里芋です。
これは非常に希少価値が高く流通数も少ない食材となっています。
「八頭」という名前は末広がりの「八」と子孫繁栄で人の「頭」が増えるという意味合いで八頭と名づけられています。
縁起物として正月料理として重宝されています。
味は里芋と一緒なので、食べ方も里芋同様、炊いたり揚げたりとさまざまなアレンジで楽しむ事ができます。
3つの食べ物は結局どう違うの?簡潔に言うと?
里芋とタロイモ、八頭と似ている食材ですが、どこが違うのか簡単に説明します。
- 里芋とタロイモ→同じサトイモ科の品種
- 里芋と八頭→子芋や孫芋がくっ付いているのかいないのか
- 八頭とタロイモ→同じサトイモ科の品種
つまり違いは形や栽培されているエリアだけと言えます。
食べ方はやっぱり違うの?
同じ品種であっても、それぞれで食べ方が異なってきます。
- 里芋→煮物や素揚げ
- 八頭→煮物や素揚げ
- タロイモ→蒸し焼きやペースト状にて焼き上げる
あとがき
馴染み深い里芋と希少性の高い八頭、そして海外で主食とされているタロイモは同じ品種なのです。栽培されているエリアによって食べ方が異なっており、欠かせない食材ともなっています。
日本の里芋を使って、タロイモレシピを作り上げてみるのも楽しみの一つとなりますね。
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