毎日欠かさず野菜の摂取を心掛けている方が多くいらっしゃいますよね。みずみずしさとたっぷりのビタミンCが含まれている大根もその一つです。
生食だけでなく、加熱しても美味しく味わえるとして、定番の野菜ともなっています。さて、いつも食べている普通の大根にも多くの種類がある事をご存知でしょうか。
意外と知らない方も多くいらっしゃいますよね。
そこで今回は【白い大根の種類について】【自分好みの大根はどれなのか?】についてご紹介致します。
▶ 二十日大根という赤い大根の味の特徴は?葉っぱと根で栄養が違う?
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大根は「白い大根」「赤い大根」「辛味大根」と大きく3つに分かれている
いつも普通に食べている大根であっても、甘味がある物や赤色の大根、そして辛味の強い大根と大きく3つに分ける事ができます。
その中でも「甘みがある物」と「辛味の強い物」が白い大根の種類に含まれています。
白い大根の種類は?
青首大根とは
青首大根は1974年に西日本エリアで主流となっていた「宮重大根」を改良して誕生した品種です。
それまでは、耐病性の低さや安定した収獲が行えない品種ばかりとなっていた事で、大根農家だけでなく消費者にも大きな影響を与えていました。
しかし、青首大根は耐病性の高さと、収穫時の引き易さがあり、農家と消費者の両方に好まれる大根となりました。
その為、現在スーパーや青果店で販売されている「大根」と呼ばれる物のほとんどがこの青首大根なのです。
つまり、普段食べている大根は青首大根となっており、サラダや煮物、おでんと幅広いジャンルで食べられている大根です。
辛味がほとんどなく甘味があり、味がよく染み込むとして日本国内では最もポピュラーな大根となっています。
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間引き大根とは
間引き大根は大根に十分な栄養を行き届かせる為、生長途中で引き抜いた大根です。
果肉は十分に生長していないので、捨てられる事も多い大根ですが、間引き大根が好まれる事も多々あります。
まず、大根のような大きさが無いので、そのまま丸ごと漬物や鍋で食べる事ができます。コリコリとした食感があり、重宝される存在となっています。
そして間引き大根は果肉よりも葉っぱの部分を積極的に食べて欲しいのです。
葉っぱには果肉よりも沢山の栄養素が含まれており、味噌汁や油炒めなどがおススメの食べ方となります。
赤筋大根とは
赤筋大根は、福島県会津地方や東北地方で食されている大根です。果肉表面は真っ白ですが、赤い筋が入っている事で「赤筋大根」と呼ばれています。
この赤い筋は皮表面だけでなく、葉っぱの部分にも入っています。果肉は真っ白な色合いで、水分量が少なくパリパリとした食感が楽しめます。
その為、摩り卸しても水っぽくならないので、大根卸しがおススメの食べ方です。
また加熱しても煮崩れし難い大根なので、煮物やおでんにもピッタリです。福島県会津では「会津伝統野菜」として認定されている大根です。
祝い大根とは
祝い大根は別名「雑煮大根」とも呼ばれている大根です。関西地方においては白味噌仕立ての雑煮に、この祝い大根を入れる食文化があります。
縁起を担ぐ為、皮を剥かず角が立たないように切る事で「角が立たないように円満に過ごす事ができる」という願いが込められています。
甘みがあり、味が染み込み易く、煮物やおでんにピッタリです。奈良県で古くから作られてきた野菜で「大和の伝統野菜」の一つとなっています。
関西のお正月やお祝い事には欠かせない大根です。
▶ 祝い大根(雑煮大根)は関西地方の雑煮には欠かせない?特徴は?
亀戸大根とは
亀戸大根は江東区亀戸付近で江戸時代頃から栽培されてきた大根であり、「お多福大根」や「おかめ大根」とも呼ばれています。
しかし、青首大根を始め、収穫の安定や耐病性に優れた品種の登場によって、栽培数が激減し「幻の大根」とも言われています。
江東区亀戸では、この亀戸大根の継承に力を注いでおり、少しずつ栽培数が増えてきています。そして「亀戸升本本店」という亀戸大根の専門店もあり、多くの方で賑わいを魅せています。
訪れた多くの方が注文する「亀戸大根あさり鍋」7種類の味噌を使用したオリジナルスープと沢山のあさりの旨味が亀戸大根に染み込むと大評判。
亀戸を訪れたら是非味わって欲しい逸品です。
▶ 亀戸大根の品種の特徴と亀戸大根あさり鍋が食べられる老舗がある?
源助大根とは
源助大根は、石川県の加賀野菜の一つで「源助総太」と「打木大根」の自然交配によって誕生した大根です。
これらの交配により誕生した事で「打木源助大根」とも呼ばれています。
関西を中心に1970年頃まで、定番の大根となっていましたが、品質の低さや青首大根の登場によって栽培数がほとんど無くなった大根です。
しかし、「伝統野菜」として着目されてからは栽培数がアップし始めています。
甘みがありシャキシャキとした食感が楽しめるとして、サラダや野菜スティックといった生食がおススメの食べ方です。
桜島大根とは
桜島大根は、鹿児島県桜島周辺で栽培されている大根で、鹿児島県の特産品としても知られています。桜島大根は、大根の種類の中でも大きく「世界一大きい大根」としても認定されています。
平均重量は6㎏程ですが、大きい物は30㎏になる事もあります。辛味がほとんどなく、甘味を楽しむ事ができます。
特に煮物やおでんにすると味がよく染み込むので、料亭でも重宝されている大根です。
聖護院大根とは
聖護院大根は、京都で誕生した大根で、京野菜の一つとしても知られています。京都南部の淀地区で主に栽培されている事で、淀丸大根」や「淀大根」とも呼ばれています。
加熱しても煮崩れし難く、甘味が増すので煮物やおでんにピッタリの大根です。丸い形なので、カブと思ってしまう方もいらっしゃいますが、列記とした大根の仲間です。
練馬大根とは
練馬大根は、江戸時代頃から東京都練馬地方で栽培が行われてきた大根です。現在では、栽培数が激減し、全国的に流通される事がほとんどない大根となっています。
しかし、練馬区では練馬大根の「引っこ抜き大会」が毎年開催されており、多くの方が参加されています。
さらに練馬大根を練り込んだ「練馬大根まんじゅう」が地元の方だけでなく、観光やビジネスで訪れた方から人気を博しています。
三太郎大根とは
三太郎大根は、タキイ種苗によって開発された品種で「秋、冬、春」と3季に渡り収穫できる大根となっています。
三太郎大根は辛みがほとんどなく、甘みを楽しめるので、サラダや大根卸しがおススメな食べ方となります。
寒冷地でも栽培が可能となっている事で、全国各地で栽培が行われている大根です。
守口大根とは
守口大根は、大阪天満付近で栽培されていた「大阪宮前大根」の漬物を、豊臣秀吉が好んで食べ、「守口漬け」と呼んだ事で守口大根と名付けられています。
しかし、新品種の導入や住宅地化により栽培がほとんど行われなくなりました。
平成17年に伝統野菜の継承に力が注がれるようになった事で、栽培数が増え平成19年には「なにわの伝統野菜」に認定されています。
細長い形で、まるでごぼうのような形をしていますが、長さが2mを超える事もあり「世界一長い大根」としても知られています。
また守口市では守口大根を首に巻いたキャラクター「もり吉」がゆるキャラとして人気を博しています。
山田ねずみ大根とは
山田ねずみ大根は、滋賀県草津市北山田地区で古くから栽培されており、「近江の伝統野菜」とも呼ばれています。
ずんぐりとした胴体と細い根っこが「鼠」に似ている事で「ねずみ大根」と名付けられています。量産に不向きな面や脳かの高齢化等によって栽培数が激減し「幻の大根」ともされています。
辛味はほとんど無く、甘味がありサラダや野菜スティックがおススメの食べ方です。また味がとても染み込み易いので、煮物やおでんにもピッタリです。
▶ 山田ねずみ大根の特徴と旬の時期は?どんな食べ方がオススメ?
あとがき
白い大根の品種は沢山あり、甘みを楽しめるものや辛みが強い品種までさまざまとなっています。
これだけ多くの品種があり、異なる魅力を持ち合わせていますが、やはりいつも食べている「青首大根」が私たちの生活の身近にあり、一番好きな大根と言えるかも知れませんね。
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